酒類販売業者には、酒税法、酒類業組合法以外にも、様々な社会的要請に対し、適正かつ確実な対応が求められています。
その中でも、特に注意しなければならないのは未成年者の飲酒防止でしょう。
未成年者の飲酒防止
未成年者飲酒禁止法においては、未成年者が飲むことを知りながら酒類を販売又は供与した場合は50万円以下の罰金に処され、更に免許が取り消されます。
免許が取り消されると、今後原則として酒類販売業の免許を受けることができなくなります。
平成22年には、未成年者飲酒防止のための取組強化について次の4点が要請されました。
①未成年と思われる者に対する年齢確認の徹底
②年齢確認の実施方法等についての従業員研修等の実施
③ポスターの掲示等の方法による未成年者飲酒防止の注意喚起
④酒類自動販売機の適正な管理
酒類容器のリサイクルの推進
酒類小売業者の方が次の基準を満たす場合、販売に用いたレジ袋や包装紙等の容器包装について再商品化義務が生じます。
当然罰則もあり、助言・勧告等に従わなかった場合は最大で100万円以下の罰金に処され、酒類販売免許が取り消されることもあります。
公正な取引の確保
事業者間の競争は公正な取引ルールの下で行われることが必要です。
独占禁止法は、不当廉売、差別対価等の不公正な取引方法を禁止しています。
また、国税庁では、公正な取引の在り方及び取引状況等実態調査の実施等を示した「酒類に関する公正な取引のための指針」を定めています。
お酒を販売する事業者の方は、独占禁止法の遵守だけでなく、国税庁の「指針」に示された公正なルールに沿った取引を行う必要があります。